砂漠の緑化

砂漠に植樹して砂漠化を食い止めよう、砂漠を緑化しようという活動、緑化と言うこと自体興味があるし、地球規模の壮大な活動ということでとても興味がある。

でも、調べてみると、そう単純なことではないらしい。

まず第一に、現地で砂漠化が広がっているのに、その土地の産業構造が密接に関係していることが多く、「エコ」「環境」といった抽象的な旗では地域住民の支持を得られないと言う問題があるらしい。単に木を植えて済むのではなく、地域の利益と共存するような形で進めないとうまくいかないらしい。

また、単に乾燥に強い植物を持ってきて植えればいいのではなく、できるだけその地の生態系を壊さないように、在来種を植えるようにしなければならないらしい。必ずしも緑化に適切な品種があるわけではなく、簡単には進まないらしい。

さらには、「砂漠には砂漠の生態系がある」という考えがあって、安易な緑化によって砂漠に住む動植物の環境を脅かしてはならないという意見もあるらしい。

難しい。最初の課題は、まあ人間の課題なので、ぶっちゃけ金で解決できる問題だと思う。でも生態系となると難しい。「人間の工業化による砂漠化を食い止めるべき」ということに対して反対する人は少ないだろうけど、どこが残すべき砂漠で、どこが緑化すべき砂漠なのか区別するのは難しい。

現地の生態系を維持する形で緑化できればベストだけど、ではベストな手が難しいときに砂漠化を放置すべきなのか、それとも2nd ベストな方法でも緑化を試みるべきなのか。

自然とは何なのか、不自然とは何なのか、砂漠化も緑化も環境を変えることは悪なのか、現状維持が自然保護なのか。